蘭白旅記:Days 2


さて!レッツゴーネーデルさん☆と眠い目を擦りながら二日目がスタート。
7:00は未だ真っ暗でバイキング形式の朝ごはん(とにかくパンが美味しい)を食べ、8:30に出発。
今日から真っ赤なベストに緑のネクタイがお似合いの運転手のロンさんと一緒です。
ロンさんはことあるごとに「ノープロブレム!ハッハァ!!」と快活に笑うナイスジェントル。
私がうっかり作務衣を入れ忘れ、トランクに詰めているのを見て彼、
「オーウ!ユー、サームライガール!!」
とテンション高らかに爆笑
しておりました。
これから旅行中そう呼ばれ続けるとはゆめゆめおもわなんだよ…。
作務衣は着物であって着物ではないとか、外国の笑いのツボってわからんなァ…
と思いながらも愛想笑いでサックリとスルー。
(因みに笑いのツボの衝撃ですがベルギーでも思い知りました、これは後で)

バス内でさる人からのメールが来ている事に気づく。
「あげたデジカメ、だいぶボケてるからゴーメンネ!☆」とさり気ない謝罪が。
(お蔭様で大分ボケてますが、意外に補正したらそれも味だなと酸っぱいブドウ理論にかなり近い形で今思い直しています、
常に遠 出する際に携行するなど未だ重宝しています、粗は腕でフォローだネ)

日の出と同時にアヌスアムステルダム市街に到着。
いいてんき
いー天気、でも寒ッ!
向かいの公園の池がスケートリンクになっていました。

そして国立博物館。


前。

国立博物館入り口
入り口。

中は撮影禁止、厳しいチェックもありました。
アメリカは比較的撮影可能な美術館が多いそうですが、オランダ全ての場所厳しかった。
(作品が古典というのもあるのですが)
ここで有名な『牛乳を注ぐ女』、フェルメール4点を楽しみ、時間ギリギリまで『夜警』を睨む睨む。

因みに『牛乳を(略)』は六本木は新美術館で数週間前まで展示されていましたが、展示終了後直ぐに返送され、
クイックに再展示されたそうで。
何年か前に趣味と学業の延長で調べたのですが、
イタリアとオランダは芸術品の貸し渋りもかなりの頻度かつ上等なのですが
それよりも返却されるスパン・そして再展示されるための手の回しっぷりの短さで潔いです。(アメリカもですが)
日本では数週間掛かるメンテもチェックも、一週間以内で終わらせてしまうそうです。
それでいて、かなりの技術なのですから、もうちょっと国宝Gメン以外にも文化庁にも気持ち頑張って欲しいわ。
因みに国立新美の展示は見に行きませんでした、こっちで見ようと思っていたので(はははは)。

おんぶであがが。
帰りがけに見たかわいいこ。

トラムを待つ人々
帰りがけに見たかわいい(ry

そしてマヘレの跳ね橋、中央駅を車窓から眺めつつ、ダイヤモンド工場を見学しながら街を巡る。
中央駅

自転車が進化しすぎ




そして昼ごはん。
昼ごはんを食べた
ヒュッツポットというハンバーグとミートボールというか爆弾岩のようなひき肉の丸まったものを食す。
(ごめん、口が悪くて…)
味は普通過ぎて感想とか無いス。
そして風車村、ザーンセ・スカンスへ!
風車darake

オランダは風車の国と言っても近代化が進んだ今、実働する風車は2桁に収まり、また旧来の目的を果たせていません。
ここは古き良き時代のオランダの風景を再現した場所だと言えばいいかな。
もっとフランクリー・スピーキングっちゃうと、「オランダ版日光江戸村」?(陳腐化するわぁ)

民族衣装を着たおねーさんの話を聞きつつ、チーズを試食しつつ購入しつつ(後日談アリ)、村内を徘徊しました。





そして村内の木靴工場へ。
木靴だらけ
木靴製造の実演もしていて、面白かったのは職人さんが、
「外の靴型に削る機械はドイツ製、中を刳り貫く機械はフランス製、そしてー…」
(削った靴部分と切り捨てる四角い木部分を鉈でモッキリ断ち、できたての靴を鑢で磨きながら)、
「そして仕上げはオランダ製☆」
と言って鉈と自分を指差す職人さんに、ああこういう気の利いたこと普段言える人間になりたいなーと思いながら拍手。
因みに木靴は低地ゆえに、浸水された場所で作業する際に足の水濡れを防ぐために考案されたそうで
環境に適応すべきなのは人間なんだネ!

展示の仕方も興味深かったです。




キュートポップ!

ふと見たら、こんな物がありましてトランク入るサイズだったら買っていたかも。
チュウリップ傘
でも、国内で差せるかなと考えてショボーンとして諦めました。
(しかし、差すと青空が広がる「ルンルン♪ブルースカイ・アンブレラ」を持つ恥ずかしい私の説得力はない)



ダッチちゃん(置物)

ここでエロジッポーを見つけて心の中で興奮し、相方に送りつけようと思ったのですが、
なけなしのプライドが勝ちましてポストカード2枚を買うに留まりました、今ちょっと後悔。
でも買っちゃったら何かが終わって始まりそうな気がした。


そんなこんなで若干曇ってきた所でアムスに帰って来て、運河クルーズ。
これも跳ね橋





クルーズ乗車客はチューゴの人が多かったです。
解説する言語は英・蘭・仏・日・中でした。


オランダ・ベルギーの家々の壁にある滑車のような物は小さいドアから入らない荷物は窓から入れるために
付けられたものだとか、生活の知恵ですね。


そんな感じで曇天にクルーズは終わり、ホテルへ帰宅したのでした。
夕食は魚料理、こっちでは白身魚が主流なのかな?
意地汚いので料理を全部食してると半端に大きなケーキをこちらに運んでくるレストランの給仕さん(♀)。
(予定されていたデザートと違うなー、向こうのご夫婦さん辺りが頼んだのかなー)と思っていた所、
給仕さんの足がピタッと私の脇で止まり、電気が落ちました。
狼狽する私を尻目に給仕さんは「フォーユー!」と言い放つと真ん中に鎮座していた筒に火を点火。

うわああケーキから花火上がってるゥ!!!
なんか周り注目してるゥ!!!!
口に指突っ込んでピィー♪とか鳴らさないで!!
目立つからやめてロンさーん!!!!!orz


すると添乗員さんが立ち上がり「私からもカードとプレゼントです」と仰り、袋を渡してくれました。
バースディケーキに関して、特に事前に話はなかったらしく彼女も驚いていましたが、
もうこれだけでも涙目で(ああこういうサプライズどこかでいつか期待はしたものだけど自分に起こるなんてな…)
と思いしみじみ。
その上まさか、
レストランにいらっしゃる皆さんで「ハッピー・バースデー」歌い出すとは恐れ入ったよ
あっちの人のノリってああいう関心するばかり。
ディズニー映画の世界ってこんな感じじゃないかな。

そんなこんなで今までで一生で一番多く頭を下げて、ケーキいただきました。
アーモンドベースのスポンジが美味しかったのですが、
どう頑張っても食べ切れなかったので皆さんにも食べていただき幸せおすそ分け。
因みにプレゼントはマグネットでした。
見ての通り、ケーキは結構な大きさです。(撮影していただきました)

幸せな気分で部屋に戻り、チップのことを思い出し今日はしっかり払うぞ!と思って
ベッド脇を見るとチップを置いた場所にメモがあり驚くべき内容が!(まるみえ風)


正直に言おう!惚れた!!
惚れた。これがネーデルマジックか。


素敵なナイトサプライズの連続…。
作り上げた「嫌味ったらしい発情キャラから、ジェンダーに悩むさり気ない気配り上手な少年」にネーデルがシフトしてしまい、
己が業を悩み始めたオタクがその晩オランダに居たそうな…(昔話)



<3日目に続く>